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食料・農業の深層と針路 ─グローバル化の脅威・教訓から

鈴木宣弘 著

定価1,980円(本体1,800円+税)
2021年4月20日発行
A5判・184頁
ISBN 978-4-88340-348-6 C0061




 日本は過度の貿易依存で食料自給率を大幅に下げて低迷させてきただけでなく、世界の食品安全基準の流れに逆行するかのようにリスク農産物を輸入し続けている。生きる糧となる食料だが、国益渦巻く戦略物資であるがゆえ、いつでも対価さえ払えば必要な食料を世界市場で調達できるとの考えは当然ながら通用しない。
 そこで、世界の農業保護の根拠と仕組み、農産物の自由化交渉の攻防、グローバル化で危うくなっている食・農・地域の現実、下支えが必要な農林漁業のあり方などについて問題の核心を抉りながら解明。生存の基盤である食・農の立て直しの緊要性を提示する。

[主なもくじ]
食・農・地域の再生と持続的発展〜序に代えて〜
1章 安全基準に逆走するリスク農産物輸入増
2章 農業保護が当然の根拠〜欧米日などの違いから〜
3章 貿易政策の変化と食料自給率を再検証
4章 グローバル化の歪みで食・農が貶められる
5章 生存の基盤を守る農林漁業の下支えへ
6章 食・農の世界潮流と足もとからの立て直し
あとがき  ほか

[著者プロフィール]
東京大学大学院(農学国際専攻)教授。1958年、三重県生まれ。1982年東京大学農学部卒業。農林水産省、九州大学教授を経て、2006年より東京大学教授。1998〜2010年(夏季)コーネル大学客員教授。2006〜2014年学術会議連携会員。専門は農業経済学。日韓、日チリ、日モンゴル、日中韓、日コロンビアFTA産官学共同研究会委員、食料・農業・農村政策審議会委員、財務省関税・外国為替等審議会委員、経済産業省産業構造審議会委員などを歴任。
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